少しでも安く建てたいけど、ハウスメーカーに値引き交渉する自信がない。
値引き交渉のやり方に正解はありません。しかし、やみくもに値引きを要求すると、ハウスメーカーから断られてしまうことがあります。
ハウスメーカー営業時代、恒例行事のように契約直前の値引き交渉してた
この記事では、値引きの内部事情とハウスメーカー営業から嫌がられない交渉のコツをお伝えします。
ハウスメーカー値引きのカラクリ
- 支店予算
- 利益率
- 着工利益
予習をすれば、ハウスメーカー営業との信頼関係を崩すことなく、スムーズに値引き交渉ができます。
的外れな交渉をしたくない人は、ぜひ最後まで読んでください。
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ハウスメーカー値引きの相場
ただし会社の方針や営業の戦略によって、値引率は変動します。
- 値引きを一切しない物件もある
- 大幅な値引きはレアケース
- 最終値引率は管理職が決める
- ローコスト住宅は値引率が低い
値引きの幅は、ケースバイケース
見積金額に利益をどれくらい乗っけるかは、営業が決めること。
ハウスメーカーは値引き文化はあるものの、相場は物件ごとに状況が異なります。
【支店予算】ハウスメーカー値引きのカラクリ
支店の予算は、値引きの内部事情に影響します。
値引きの最終決済権を持つのは、支店長だけ。ハウスメーカーは組織です。
- 受注棟数
- 着工棟数
- 売上金額
- 利益額
受注なくして利益なし、シビアな住宅業界。支店長は、受注に敏感にならざるを得ません。
支店の年間予算が各展示場に振り分けられ、達成or未達成のゲームを毎月繰り広げているのです。
決算月で予算達成のために、値引きすることもあるよ
支店長の昇格は、予算達成にかかっています。
値引きしてでも受注を獲るかどうか?最後は支店長の判断です。
【利益率】ハウスメーカー値引きのカラクリ
利益率は、値引きをコントロールするための基準。
利益率を下げる=値引き率を上げる、ということ。
会社によって、利益率のボーダーラインがある!
ただし、利益を下げることは営業にとってデメリットが少なくありません。
- ボーナスの査定に影響する
- 支店内の評価が下がる
- 営業ランキングが下がる
- ブランドイメージが下がる
例えば、利益率〇〇%以下での提示は認めないというルールがあれば従います。
適正な利益は、会社の存続と発展に必要なもの。
利益率は、値引きを決める上で最も重要な指標です。
【着工利益】ハウスメーカー値引きのカラクリ
利益には、受注利益と着工利益の2種類があります。
契約後の打ち合わせでオプション工事が増えれば、多少の利益改善が見込めます。
オプションは人によるから、予測はできないけど
ただ私の経験上、契約後の打ち合わせで減額になったケースはありません。
- 水まわりオプション設備
- 内装材のグレードアップ
- 造作家具工事
- インテリア工事
こだわるほどキリがないのが、注文住宅あるある。
値引きは最小限に抑えたいのが本音ですが、着工時の利益改善に期待はしていました。
ハウスメーカー値引き交渉のコツ3選
ハウスメーカー営業に嫌がられない値引き交渉のコツです。
- ウソをつかない
- 比較は2社まで
- 先に譲歩する
契約から引き渡しまで、ハウスメーカー営業とは長い付き合いになります。
いい家づくりは、営業との信頼関係も大事!
契約後のことを見据えた値引き交渉をしましょう。
ウソをつかない
値引き交渉で、ウソをつかないこと。
不誠実な言動や態度は、営業に見抜かれます。
- 契約の意思がある
- 競合の見積書が揃っている
- 最新の検討状況を伝える
営業もひとりの人間なので、ウソをつかれるのは不快しかありません。
優秀な営業ほど契約後のトラブルを避けるため、契約を断る可能性もあります。
誠実な交渉には、できるだけ応えてあげたい
私の会社では一定の利益率以下で提示する場合に、明確な理由と事前申請が必須でした。
契約後に気持ちよく打ち合わせができるよう、本音で交渉をしましょう。
比較は2社まで
値引き交渉時点の競合会社は、2社まで。
比較される会社が多いほど受注確率が下がるので、相手にしてもらえないことも。
- 契約の本気度が伝わる
- 見積の比較がしやすい
- 営業が対策を練りやすい
3社以上と値引き交渉する場合は、こんな補足をしてもよいかと。
- 競合他社の気に入っている点を伝える
- あえて現在の優先順位を教える
契約直前は、2社に絞り込んでいる人が多かった
複数社を比較検討することと値引き交渉することは、意味が全く違います。
比較検討した末、2社に絞り込んだ方が値引き交渉はしやすいです。
先に譲歩する
先に譲歩することは、値引き交渉に役立つテクニックです。
もしあなたが営業だとしたら、AさんとBさん、どちらに応えてあげたいですか?
Aさん
「間取りや仕様変更で、金額を安くすることはできますか?」
Bさん
「あと100万円安くしてくれたら、前向きに契約を考えます。」
結論、Aさんではないでしょうか?Bさんは相手にまず譲歩させようとしています。
- 仕様のグレードダウン
- 資金計画表の見直し
- 現場見学会のモニター提供
- SNSの掲載協力
- 着工時期を任せる
譲歩することは良い印象を与えるだけでなく、契約の意思表示も強くなります。
先だしの精神は、相手を動かすよ
相手の利益を損なう行為だからこそ、相手にとって都合の良いことを先だしする。
スマートに交渉をして、営業が値引きをしやすい状況にしましょう。
やってはいけないハウスメーカー値引き交渉
ハウスメーカー営業との信頼関係を崩しかねない値引き交渉です。
- 見積書ではなく資金計画書で比較する
- 他人の値引き事例を武器にする
- 競合より安くないと契約しない
注文住宅は、フルオーダーメイド商品。
横並びで比較するのは、ムリがあるというもの。
お値引き事情って、物件により十人十色だから
ハウスメーカーから煙たがられる顧客にならないよう、注意しましょう。
これからのハウスメーカー値引き動向
今後もハウスメーカーの値引き文化は残っていくでしょう。
ただし、それは契約クロージングのためのパフォーマンス程度と予測します。
- 大幅な値引きは減少していく
- 優秀な営業ほど値引きはしない
- 値引きよりも会社のブランド力
- 値引率のルールが厳しくなる
値引き文化は残るけど、金額は小さくなりそうだね
ハウスメーカー営業にとって、値引きは見せ方。
金額以外の付加価値を評価してもらえるような営業スタイルが多くなりそうです。
ハウスメーカー値引きQ&A
- 値引き交渉のタイミングは?
-
各社の見積書が揃ってから。契約直前の打ち合わせ。
- 値引きしてもらえない場合はどうしたら?
-
オプションサービスをお願いしてみましょう。
- 値引きすると品質が落ちるの?
-
大手ハウスメーカーではあり得ません。
- 値引き不可のハウスメーカーもある?
-
会社によってはあります。
- 競合の見積書って見せてもいい?
-
契約後なら可。契約前はマナーが良くありません。
まとめ:ハウスメーカー値引き交渉は誠実に!比較検討で得られるモノ
この記事では、ハウスメーカーの値引きのカラクリと営業に嫌がられない値引き交渉のコツをお伝えしました。
- 支店予算
- 利益率
- 着工利益
内部事情を知って、交渉する自信をつけましょう。
- ウソをつかない
- 比較は2社まで
- 先に譲歩する
誠実な交渉ができれば、お互い気持ちよく契約調印ができますよ。
競合がいる方が、値引き交渉しやすいのも事実
もちろん競合なしの1社検討で値引き交渉をすることもできます。
しかし他社と比較することは、金額以上に得られるものがあります。
- 間取りは数パターン見たい
- 工務店とハウスメーカーの差を知りたい
- 建築工事以外の資金計画を掴みたい
- 色んな提案をしてほしい
比較する会社がない人は、
適正価格で納得のいく家づくりができるよう、ひとつでもヒントになれば嬉しいです。
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