なぜ家を買う時代は終わったのか?それでもマイホームがほしい場合は?
家を買うべきかどうか迷う人は多いです。家を買うことは、将来の経済的なリスクを背負うことになるから。
リスクがわからないまま家を買うのはキケン!
私は宅建士の資格を持ち、ハウスメーカーで家を売る仕事をしていました。
この記事では、家を買う時代は終わった理由とマイホームのメリットやリスクを解説します。
- 賃貸トレンド
- 価値観の変化
- 家余り時代
家を買うかどうか慎重に判断したい人は、最後まで読んでください。
家を買わない時代に、あえてマイホームを賢く買うポイントもお伝えします。
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家を買う時代は終わった理由
家を買う時代は終わったと言われる理由です。
- 賃貸トレンド
- 価値観の変化
- 家余り時代
社会背景の変化が影響しています。
賃貸トレンド
20〜30代の間で賃貸志向が高まっています。
国民の意識調査によると「土地・建物は両方所有したい」が8割を切り、所有にこだわらない人が増加。
都心部の賃貸重要がUP
下記の表のように、都市圏の持ち家住宅率は下がっています。
若い世代が家を買わなければ、家を買う時代はピークアウトしていきます。
価値観の変化
「家庭を持ち、家を買ったら一人前」という風潮が変わってきました。
幸せの基準がモノではなく、人生の時間や充実の方が大切だと気づいたからです。
これまで | これから |
---|---|
大企業で定年まで働く | 働きやすい職場を探す |
残業 | プライベート重視 |
結婚すべき | 一生独身もあり |
郊外の一戸建て | 都心の賃貸 |
安定を求める | 平穏を求める |
住宅ローンの月々の返済のため、安定した収入が数十年間も求められます。
家を買うことで会社に縛られたくない、という人もいるでしょう。
家を買ったら一人前は、もう古い!
家を買うこと=幸せではないという価値観が浸透しているのです。
家余り時代
家が余ると、将来的な家の価値が下がる可能性があります。
日本では高齢化に伴い空き家が増え、需要と供給のバランスが崩れています。
全人口の半分以上も住宅があるなんて…
政府は空き家対策に力を入れているので、今後は中古住宅の市場が拡大するかもしれません。
マイホームを貸すにも売るにも、供給が多いと競争原理により価格が下がってしまいます。
マイホームが欲しい人がハマる罠
マイホームが欲しい人がハマりやすい罠が2つあります。
- 家賃がもったいない
- 老後に賃貸は借りられない
どちらもよく聞くフレーズですが、落とし穴に気をつけましょう。
家賃がもったいない
家賃がもったいないから家を買うのは、損をするかもしれません。
家賃と比べるべきは、持ち家にかかるトータルコストだから。
家賃よりお得になるのは、14年ぐらい住んでから後の話です。
住宅ローンの返済額だけで比べるのはナンセンス
予期せぬ理由で売ることになれば、賃貸の方が安かった…となるリスクも。
ただし、35年後の地価のことは誰にもわかりません。
家賃が本当にもったいないかどうかは、売却してから正確に比較できます。
老後に賃貸は借りられない
高齢者は賃貸の契約ができないケースはありますが、全ての物件ではありません。
高齢者でも家を借りられるかどうかは、オーナー次第。
- 家賃が払える
- 連帯保証人がいる
- 収入以外の資産がある
さらに日本の空き家は増え続け、高齢化は加速していきます。
市場の原理からすると、高齢者は家を借りやすくなる時代になるのではないでしょうか。
老後のためだけに家を買うのはナンセンスかも…
いま家を買うリスクの方が、老後の安心よりも高くつくかもしれません。
老後に賃貸が借りられるよう、現金などの資産を確保しておきましょう。
家を買う時代は終わったのにマイホームを持つメリット
どんな時代であれ、マイホームを買うメリットはあります。
- 豊かな暮らし
- 相続時の資産
- カスタマイズ
贅沢なお買い物ですが、理想の空間で過ごす時間は格別ですよ。
豊かな暮らし
理想のマイホームは、豊かな暮らしを送れます。
心豊かに過ごせる時間はプライスレス
思いのままに作り上げた空間で、家族との思い出を育めるのも豊かさ。
- のびのび子育てをする
- ガーデニングを楽しむ
- 趣味に没頭する部屋
- ゲストを招待する
マイホームでしか実現できない夢や暮らしを実現できます。
相続時の資産
家族に相続ができるのは、持ち家。
買ったときの価格より下がったとしても、不動産として売却はできます。
- いつでも現金化できる
- 家族に不動産を残せる
- 相続後は賃貸にだせる
- 子どもへの遺産になる
資産を残したい家族がいる人は、将来的な価値もメリットに。
損得ではなく資産を残したい
カスタマイズ
マイホームは、内装や外装のリフォームを自由にできます。
自分の好みやライフスタイルに合わせて住環境を変えられるのは、持ち家。
- 最新の水まわり設備
- 外壁カラーの変更
- 子供部屋を趣味スペースへ
- ウッドデッキを設置
リフォームでライフスタイルの変化に対応
好きなタイミングで家に手を加えられるのは、マイホームならではのメリットです。
家を買う時代は終わったのにマイホームを持つリスク
家を買う時代がピークアウトしたのに、マイホームを買うリスクです。
- 住宅ローンは借金
- 資産価値の変動
- ライフスタイルの変化
住宅ローンを組む限り、金銭的なリスクからは逃れられません。
住宅ローンは借金
他のローンに比べて金利は低いですが、住宅ローンは借金です。
お金を借りるということは、返す義務が将来にかけて発生します。
住宅ローンは未来の時間の前借り
- 数十年は働き続ける必要がある
- 返せなければ抵当権で家がなくなる
- 金利上昇で返済額が増えることもある
- 借金をするには手数料がかかる
住宅ローンには、保険としての価値や税金控除のメリットも。
ただし、借金=負債である現実からは逃れられません。
資産価値の変動
家の価値が大幅に下がり、売却時に損をするリスクがあります。
不動産の市場は常に変動しているから。
下記の表は、令和4年度地価の対前年変動平均率です。
住宅地は前年0.5ポイントUP
売却時の地価や需要と供給のバランスによって、資産価値が購入時よりも下回るリスクが伴います。
ライフスタイルの変化
生き方が多様化するなかで、家を買うことは柔軟性に欠けるケースがあります。
持ち家は変化に対応しにくい
例えば、下記のようなケースで選択肢が制約されます。
- 転職
- 転勤
- 離婚
- 介護
- 起業
とくに働き方がフレキシブルになるほど、定住が足かせになるかもしれません。
価値観が柔軟になっているからこそ、ライフスタイルの変化はあることを前提に家を買いましょう。
家を買う時代は終わっても推進される国の政策
時代が変化しているにもかかわらず、国は持ち家推進の政策は緩めていません。
それだけ、不動産・建設業が日本経済に与えるインパクトは大きいということ。
- 住宅ローン控除
- 低金利の金融政策
- 新築固定資産税の軽減措置
- 不動産取得税の軽減措置
- 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
- 省エネ住宅の補助金
サラリーマンは、源泉徴収のため税金がコントロールできません。
低金利時代の住宅ローン控除は、大きなメリットと言えるでしょう。
マイホーム推進は経済と税金徴収のため!
マイホームを推進し続ける国のウラ事情
サラリーマンの源泉徴収は、国にとって安定した税収を得るための最良手段です。
国民にサラリーマンを長く続けてもらうには、住宅ローンを組んでもらうこと。
家を買うと会社を辞めにくくなる、これが好都合なのです。
さらに不動産・建設業の売上規模は大きく、法人税も見込めます。
アメは税金控除で、ムチは源泉徴収。
海外のように中古市場が活発にならないのは、日本が新築を推進し続けている背景もあります。
マイホームを賢く買うポイント
マイホームを賢く買うポイントは、3つあります。
- 低金利でローンを組む
- 中古物件も視野に入れる
- 工務店も比較検討する
すべては家を買うリスクを下げるための対策につながります。
低金利でローンを組む
低金利で住宅ローンを組むことで、賢い買い方ができます。
金利1%の違いで、総返済額に数百万の差が出るのが住宅ローン。
金利 | 0.5%金利 | 1.5%|
---|---|---|
月々返済額 | 77,875円 | 91,855円 |
年間返済額 | 934,500円 | 1,102,260円 |
総返済額 | 32,707,500円 | 38,579,100円 |
金利1%は、総返済額580万の差を生み出します。
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中古物件も視野に入れる
中古物件も視野に入れて、家を探しましょう。
新築には、新築プレミアム分の価格が上乗せされているからです。
- 立地優先で探せる
- リフォームすれば新築同様
- 価格交渉の余地がある
- 価格が落ち着いている
不動産投資サイトで、好立地のエリアをピンポイントで探す方法も。
売却時の相場感も掴めるのでおすすめです。
家余り時代は魅力的な中古物件が増えるかも?
賢く家を買うには、新築と中古を同時に探して相場感覚を掴みましょう。
工務店も比較検討する
地元の工務店とハウスメーカーの両方を比較します。
私はハウスメーカーで営業をしていましたが、坪単価はあってないようなもの。一般的にはハウスメーカーは経費がかかるので、金額が高いです。
ハウス メーカー | 工務店 | |
---|---|---|
広告費 | ||
人件費 | ||
事務所 | ||
展示場 |
工務店とハウスメーカーで見積に数百万円の差が出ることも
家を建てるなら、建築コストの削減は金銭的なリスクを下げます。
ハウスメーカーだけではなく、工務店も含めてコストを比較しましょう。
まとめ:家を買う時代が終わってもマイホームがほしい人は入念に比較検討
この記事では、家を買う時代が終わった理由とマイホームのメリットやリスクを解説しました。
- 賃貸トレンド
- 価値観の変化
- 家余り時代
どんな時代であっても、マイホームの需要はなくなりません。
家を購入する人は、賢い買い方をしましょう。
- 低金利でローンを組む
- 中古物件も視野に入れる
- 工務店も比較検討する
総返済額が100万単位で変わることもあるのが、住宅ローンの落とし穴。
住宅ローンは私たちが思うより複雑で、専門的な知識が必要!
予算を立てるためにも、早めに仮審査は通しておきましょう。
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住宅ローンの仮審査を申し込む
新築かリフォームか決める
工務店とメーカーを比較する
住宅ローンは、未来の時間の前借り。
時代に逆行したとしても、満足のいくマイホームを手にいれるヒントが1つでもあれば嬉しいです。
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