なにから始めたらいいのかわからない、注文住宅。
人生でいちばん大きな買い物なのに、失敗する人は後を絶ちません。
元ハウスメーカー営業の私からすると、契約前の流れがよくわからないのかな?って感じる
そこでこの記事では、建築知識ゼロの人が迷わずに手順を踏めば「失敗しない注文住宅」が建てられるよう、契約前にやるべきことをまとめて解説します。
この記事を読むメリット
- 契約前にやることがハッキリする
- イメージにあった家が建てられる
- 契約後の大トラブルを回避できる
大事なのは「契約前」です。
やるべきことを1つずつ、やっていきましょう。
これから家づくりを始める人が契約前に迷わないよう、丁寧に説明していきますね。
- 元ハウスメーカー営業ブロガー
- 宅地建物取引士
- インテリアコーディネーター
- 声ブログ発信中@stand.fm
注文住宅の流れは契約前の手順が大切
注文住宅は全体の流れよりも、「契約前の手順」が何よりも大切です。
誰とパートナーを組むか?が成功と失敗の別れ道。
パートナーさえ間違えなければ、8割は成功したようなもの!
注文住宅の失敗談は、契約前に避けることができるケースが多いです。
- 間取りをこうすればよかった
- 担当者に希望が伝わらない
- 建売みたいな外観になった
- 外構で妥協をしすぎた
- 予算オーバーだった
失敗する原因のほとんどは、会社選びと担当者の見極めが甘いから。
逆にいうと、それさえ間違えなければ大失敗のリスクを下げられます。
私がハウスメーカーで営業をしていたときの、注文住宅の流れはこんな感じでした。
資料請求やホームページ
現場見学やイベントの参加
この時点で2〜3社に絞り込み
1〜2ヶ月、ほぼ毎週の打ち合わせ
住宅ローンの審査申し込み
1回につき2時間以上を3〜4ヶ月
近隣の挨拶と地鎮祭
工期は30坪代で4〜5ヶ月
私の体感では、展示場にきた時点で数社に絞り込んでいる方ほどその後の打ち合わせがスムーズでした。
この部分を解明してあげることが、家づくりのヒントになるのでは?
比較して決断をするには、契約前の予習が欠かせません。
契約前に「何を」「どのように」「どうすればいいか」を知っておこう!
契約前のプロセスがわかれば、会社選びや担当の見極めがもっとラクになるはずです。
注文住宅の流れ:契約前にやるべき8つのステップ
注文住宅を契約する前の流れです。
お金のこと、注文住宅で叶えたいことをハッキリさせてからステップ5に進んでください。
【STEP1】まずは予算を決めよう
注文住宅を建てるなら、まず予算を決める必要があります。
注文住宅はフルオーダーで、お金をかければキリがありません。
また、住宅ローン借入額にも上限があります。
家計 | ・削減できる月々の固定費を探す ・団信と重複する医療保険を解約 |
年収 | ・手取り月収から返済額を決める ・ボーナスは返済に入れない |
返済額 | ・返済比率20〜25%以内 ・年収倍率は5倍以下 |
自己資金 | ・頭金の額を決める ・親からの資金援助 |
銀行比較 | ・低金利の銀行を選ぶ ・住宅ローン仮審査を申し込む |
返済比率の計算方法
年間返済額÷年収×100
住宅ローンの承認がおりないと、請負契約はできても着工はできません。
物件が決まっていなくても、住宅ローンの仮審査は申し込みできます。
借入可能額を把握してから、自己資金の割合を調整しましょう。
モゲチェック
本審査のタイミングで、他の銀行に申し込むことも可能。
堅実な資金計画こそ、家づくり成功への第一歩です。
モゲチェックの仮審査で3,500万の承認がおりた!
じゃあ自己資金を500万用意して、予算は4,000万にしよ
住宅ローン商品は想像以上に複雑で、専門的な知識が必要とされます。
世の中にある便利なサービスを使って、サクッと比較しましょう。
住宅ローンのオンライン一括比較はモゲチェックがおすすめです。
- 無料でプロに相談できる
- 低金利を提案してくれる
- 審査に通る確率がわかる
モゲチェック
住宅ローン比較サービスについて詳しく知りたい場合は、こちらを参考にしてください▼
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予算の決め方のくわしい手順は、こちらを参考にしてください▼
【STEP2】土地・建物の相場を調べよう
つぎに、土地と建物の相場を調べます。
いきなり土地探しを始めると、だいたい予算オーバーになるので要注意。
土地の相場から調べていきましょう。
実際の取引価格 | 不動産取引価格情報検索 |
最新の販売価格 | at home SUMO |
注意点は、土地の形状や敷地の条件によって坪単価が変わること。
土地の相場で気をつけたいのは、坪単価が安すぎないか?
相場よりも安い土地は、外構や付帯工事などの費用が高くつく可能性も。
建築条件付きの土地は、建築会社の縛りがあるよー
土地の販売価格÷坪数=坪単価で、相場を確認します。
最新の坪単価は、下記サイトが参考になります。
例えば、坪単価60万なら35坪だと2,100万は建築費にかかり、諸経費や外構を含め2,400万と仮定します。
ってことは…4,000万−2,400万=1,600万以下で土地を探さなきゃ!
土地は、坪単価40万以下のエリアじゃないと厳しいね…
こんな感じで、総額から建物の相場を引くと土地にかけられる費用が見えてきます。
- 土地にお金をかけて、建物を抑える
- 建物にお金をかけて、土地を抑える
総額の予算が決まっているので、選択肢はどちらかしかありません。
もしもこの時点で、注文住宅は現実的じゃないかも?という予算であれば建売も検討しましょう。
建売か注文住宅か?については、こちらの記事を参考にしてください▼
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【STEP3】要望をアウトプットしよう
要望を紙に書き出して、整理をします。
アウトプットは、なぜ家を建てるのか?の軸がブレないようにするため。
家づくりで行き詰まったときに、原点に立ち返ることができます。
- 日当たりのいいリビングでくつろぎたい
- ワークスペースを充実させたい
- 子どもが遊べるお庭がほしい
- 広いキッチンで料理がしたい
- 大型犬を飼いたい
要望をすべて出し切ったら、優先順位をつけておきます。
注文住宅は、あなたがしたい暮らしを叶えるための手段です。
紙に書くのが面倒な人は、マインドマップを使うのがおすすめ。
本格的に情報収集をする前に、自分たちの要望を整理しておくことが重要です。
新しい情報が増えるほど、本来の目的を忘れがちだから
軸がブレない人は、迷ったとしても決断のスピードが早いです。
面倒でも、アウトプットの作業は土地探し・会社選びの前にやりましょう。
ウッドデッキでコーヒー飲みながらのんびり仕事したい
それじゃ、静かで自然が豊かなエリアで土地を探そう!
【STEP4】資料請求やSNSで情報を集めよう
ようやく、会社選びのフェーズに入ります。
ただし、やみくもに資料請求をするのはNG。
STEP2で、土地と建物の予算をざっくり分けました。
予算 | ・坪単価60万以下 →中小メーカーや工務店 |
要望 | ・ウッドデッキ →外とつながりのあるプラン |
上記の例では、坪単価60万以下で建てられそうな会社をピックアップしましょう。
予算圏外のハウスメーカーと打ち合わせをしても、時間のムダになってしまいます。
さらに、気になるメーカーや工務店のSNSは必ずチェックしてください。
Instagramで建築事例をたくさん見るとイメージが湧くよ!
モデルハウスが近くになくても、SNSで建築事例や完成イメージが見れますよ。
- 敷地に合わせた外観デザイン
- 設計のこだわりポイント
- 標準仕様のグレード感
- 現実的な広さの間取り
- オプションの提案力
- 得意なデザイン
- 断熱性の体感
完成イメージが好みに合うかどうか?は意外と重要なので、忘れないでください。
- 予算内の会社をピックアップ
- SNSやホームページで完成イメージを見る
- 気になる会社に資料請求
こんな流れで、資料請求をする会社を選んでみましょう。
Instagram見てたら、A社とB社が気になる〜
C社もよかったよ!3社とも予算圏内だから、資料請求してみよう
資料請求は個別に申し込むと、同じ情報を何回も入力しなければならず手間がかかります。
忙しい人は、まとめて請求できるサービスを活用しましょう。
提携会社が多い方が選択肢が広がるので、
タウンライフは選べるハウスメーカーと地元の工務店の種類も多いので、気になる人はチェックしてみてください。
カタログの資料請求については、こちらの記事を参考にしてください▼
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【STEP5】建築会社を絞り込もう
いよいよ会社を絞り込んで、対面の打ち合わせに入ります。
打ち合わせは時間と労力がかかるので、がっつり比較できるのは3社までが妥当。
- 予算内で建てられそうか?
- 完成イメージは気に入っているか?
予算と完成イメージ、この2つがクリアできている会社を選ぼう
資料請求をした会社には、営業担当がつきます。
モデルハウスにはふらっと行くのではなく、来場予約をした方が確実。
- 時間帯によっては、営業が不在
- すぐに案内してもらえるので、時間のムダがない
予算やエリア、家族構成や要望を伝えます。
住宅ローン仮審査に基づいて予算を組んでいるので、より具体的なアドバイスがもらえるでしょう。
総額4,000万で土地+建物を考えています
ウッドデッキでゆっくり仕事ができるような土地を探しています
初回の時点で「ここは、ないな」と感じたら、候補から外します。
どうしても自分で会社が絞り込めない場合はどうするか?
そんな人は、
オンラインor来店
中立の立場でサポート
営業は一切なし
お断り代行サービス
提案された中から、打ち合わせに進む会社を選んでいくイメージです。
\注文住宅アドバイザー無料相談/
【STEP6】土地探しはプロを活用しよう
総額の予算が決まったら、土地探しはスタートしても構いません。
ただし、土地を買う前に建築会社は絞っておきましょう。
建築会社は、家を建てる目線で土地を見定めてくれます。
目的 | |
---|---|
不動産業者 | 土地の売買契約 →建物のことまで深く考えない |
建築会社 | 建物の請負契約・引き渡し →敷地条件と間取りを考える |
不動産業者のなかには、「土地さえ契約できればいい」という思惑も。
不動産業者と建築会社では、土地に対する見方が異なるということです。
建物を建てる立場に寄り添ってアドバイスをしてくれるのは、やはり建築会社です。
- 敷地にあわせた間取り
- 土地+建物の資金計画
- 建築基準法のアドバイス
- 擁壁など外構費用の概算
土地探しからのお手伝いは、必ず現地に下見に行っていました。
建築する上で土地のデメリットはもれなく伝える!
敷地条件によっては、建物の予算が削られてしまうリスクがあります。
建築の立場からすると、土地のデメリットを伝えないという選択肢はありません。
- 不動産会社に土地探しを依頼する
- いい土地が見つかったら、建築会社へ即相談
契約前に土地+建物の資金計画があれば、予算オーバーを防ぐメリットも。
変形敷地だけど、この間取りなら住み心地は良さそう!
この土地なら予算内だし…ウッドデッキでのんびりできそうだね
素人が見落としている点をプロに見極めてもらうのが、賢い買い方。
建築のプロを活用して、安心して土地を購入しましょう。
\建築会社から土地情報がもらえる!/
なかなか土地が決まらない人は、こちらの記事を参考にしてください▼
【STEP7】営業・設計を見極めよう
打ち合わせを重ねながら、意識して営業と設計の見極めましょう。
担当のレベル差は、家づくりの満足度に直結します。
ひとことでいうと、担当に求めるものはコレ。
営業 | 柔軟な対応力 |
設計 | 提案力の高さ |
注文住宅の家づくりは、チーム戦です。
では、どうやって見極めるのか?
元ハウスメーカー営業の私が考える特徴を参考にしてみてください。
- 設計とのコミュニケーションを円滑にする
- 施主の潜在ニーズを引き出す力がある
- 家づくりに対する向上心が高い
- プロとしての誇りがある
営業との相性やフィーリングも大事だよ!
優秀な営業は、ファーストプランを提示する前に設計と入念に打ち合わせをしています。
そして優秀な設計は、提案力が高いです。
- プラスアルファの提案ができる
- 要望を的確にプランに落とせる
- ライフスタイルに合った間取り
- 自分なりのこだわりがある
期待を超える提案をしてくれるかどうか?
ここまで問題なく進めば、8割は成功したようなもの。
ただ実際には、こんなケースもあり得ます。
間取りはB社がよかったな〜
でもB社の営業ってなんか薄っぺらい感じなんだよね…
営業と合わないときは、展示場の所長か会社に担当変更をお願いした方がいいです。
設計と合わなければ、営業担当に相談しましょう。
営業担当がイマイチの場合は、こちらの記事を参考にしてください▼
【STEP8】これだけは契約前に必ず確認!
さいごに、契約前に確認すべきことをチェックリストにまとめました。
曖昧なまま契約してしまうと、トラブルに繋がりかねません。
- 間取りが90%以上確定している
- 標準仕様をすべて把握している
- 必要なオプションが入っている
- 付帯工事の費用が確定している
- 資金計画書に含まれている項目
- 外観デザインが気に入っている
- 工期と支払いスケジュール
- 見積書の有効期限
- 契約解除の違約金
これだけだと分かりづらい項目があるので、補足します。
契約前に焦らないよう、疑問は早めに打ち合わせで解消していこう!
間取りが90%ってどういうこと?
広さと部屋数、全ての位置が変わらないこと。
契約後の大幅な間取り変更は、価格が変動。
標準仕様の確認はどうやるの?
すべて「仕様書」に明記されている。
設備や床材、外装材は実物を確認すること。
必要なオプションって?
よくあるのがキッチンや床材のグレードアップ。
オプションはあらかじめ見積に入れておく。
付帯工事とは?
解体、上下水道、ガス、電気、浄化槽など。
必要であれば、地盤改良工事。
資金計画書のポイント
- 外構工事の予算(カーポート、フェンス、エントランス、植栽など)
- インテリア概算(照明、カーテン)
- 住宅ローン諸費用
- 印紙代などの税金
- 登記費用
外観デザインを変えると?
屋根のカタチや種類、軒の深さ、外装材の変更は金額が変わる。
窓の配置は「立面図」で確認。とくに前面道路からの見え方。
*軒(のき)が深いと重厚感があるデザイン。直射日光や雨を遮るため、サッシや外壁を守る。
天然木のウッドデッキはオプションに入ってるね
メンテナンスがラクな人工木に変更したいな〜
請負契約を締結する前に、チェックリストを活用してみてください。
注文住宅の流れに関するよくある質問
注文住宅の流れに関するよくあるQ&Aです。
- 契約〜引き渡しまでどのくらいかかる?
-
期間は建物の構造と坪数によって異なります。
35坪木造軸組の例:契約〜着工まで3ヶ月+着工〜引き渡し4ヶ月
- 注文住宅はまず何からはじめる?
-
まずは、予算を決めることから。
- 土地ありの流れは最短でどのくらい?
-
契約まで2ヶ月はかかります。契約前の敷地調査は必須。
- 土地なしの流れは1年かかる?
-
土地購入のタイミングによりますが、1年はみたほうがいいです。
土地なしの流れは、こちらの記事を参考にしてください▼
- 契約後の流れは?
-
詳細仕様の打ち合わせ〜住宅ローン本申込〜地鎮祭〜着工〜中間検査〜引き渡し
- 支払いのスケジュールは?
-
契約金や中間金は、会社によってルールがあります。
フルローンは契約金を現金で振込み、残金は銀行から建築会社に振り込まれます。
まとめ:注文住宅で夢のマイホームを手に入れよう!
この記事では、契約前の注文住宅の流れを解説しました。
契約前にやるべきことを、ひとつずつ実践してみてくださいね。
注文住宅の流れは、契約前が成功のカギ。
失敗しない家づくりのスタートを切って、夢のマイホームを建てましょう。